
育児休業給付金支給申請書の書き方・記入例|初回と2回目以降の違い・添付書類【2026年版】
この記事の結論
育児休業給付金支給申請書は、初回は「育児休業給付受給資格確認票・(初回)育児休業給付金/出生後休業支援給付金支給申請書」と「雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書」をセットで、2回目以降は育児休業給付金支給申請書のみを原則2か月ごとに、賃金台帳・出勤簿・育児の事実がわかる書類を添えて、事業主を経由し事業所を管轄するハローワークへ提出します。給付率は通算180日目まで67%、181日目以降は50%です。
育児休業給付金は、育児休業を取得した従業員の生活を支える雇用保険の給付ですが、支給申請は一度で終わらず、育休が続く限り原則2か月ごとに繰り返し発生します。社労士事務所では複数の顧問先の育休案件が同時並行で進むため、初回と2回目以降で変わる様式や、毎回添付する賃金台帳・出勤簿の回収、支給単位期間から逆算する申請期限の管理が実務上の負担になります。この記事では、育児休業給付金支給申請書の書き方を初回・2回目以降の差分に分けて整理し、添付書類チェックリストと2か月サイクルの期限管理までを社労士向けに解説します。
育児休業給付金支給申請書とは|初回と2回目以降で様式が変わる
初回に必要な様式(受給資格確認票と賃金月額証明書)
育児休業給付金の手続きは、初回に受給資格の確認と最初の支給申請をあわせて行うところから始まります。初回に提出するのは「育児休業給付受給資格確認票・(初回)育児休業給付金/出生後休業支援給付金支給申請書」と「雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書」の2種類です(出典: ハローワーク「育児休業給付(初回)の支給申請手続」)。まずは初回と2回目以降で提出物がどう変わるかを早見表で確認します。

| 区分 | 初回 | 2回目以降 |
|---|---|---|
| 主な様式 | 育児休業給付受給資格確認票・(初回)育児休業給付金/出生後休業支援給付金支給申請書 | 育児休業給付金支給申請書 |
| あわせて提出 | 雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書 | 不要 |
| 申請の周期 | 受給資格確認と同時に初回申請 | 原則2か月ごと(2支給単位期間分をまとめて) |
| 提出期限 | 育児休業開始日から4か月を経過する日の属する月の末日まで | 次回支給申請日指定通知書に記載された指定期間内 |
出所: ハローワーク/厚生労働省「育児休業給付(初回)の支給申請手続」をもとに社労士HUB(YDAIコンサルティング株式会社)が整理
2回目以降は支給申請書のみ・原則2か月ごとにまとめて申請
初回の受給資格確認が済むと、以降は育児休業給付金支給申請書のみを提出します。1支給単位期間は育児休業を開始した日から起算した1か月ごとの期間で、支給申請は原則として2支給単位期間分(約2か月分)をまとめて2か月ごとに行います(出典: 厚生労働省「Q&A〜育児休業等給付〜」)。受給資格確認票や休業開始時賃金月額証明書を毎回付け直す必要はなく、初回だけの提出で足りる点が2回目以降との大きな違いです。
提出先は事業主経由の管轄ハローワーク(社労士が代行・管理する範囲)
支給申請は、事業主を経由して事業所の所在地を管轄するハローワークへ提出します(出典: ハローワーク「育児休業給付(初回)の支給申請手続」)。制度全体の流れと期限は産休・育休 手続きの流れと期限にまとめており、本記事は支給申請書の記入と2か月サイクルの運用に絞って解説します。申請そのものはe-Govや既存の申請ソフトで行い、社労士HUBは申請の前後にある期限管理と書類回収を担う位置づけです。
【記入例】育児休業給付金支給申請書の書き方(初回)
被保険者番号・事業所・被保険者欄の記入ポイント
初回の記入は、雇用保険の資格取得時に付番された被保険者番号と事業所番号の転記から始めます。氏名・生年月日・育児休業を開始した日など、被保険者本人に関する基本情報を正確に埋めることが、その後の支給単位期間の判定の土台になります。番号の取り違えは受給資格の確認自体が止まる原因になるため、賃金台帳や資格取得の控えと突き合わせて確認します。

支給単位期間・就業日数・賃金額の記入
支給単位期間ごとに、実際に就業した日数・時間と、その期間中に支払われた賃金額を記入します。育児休業中はまったく就業しない前提のケースが多いものの、一部就業した場合は日数と賃金を正確に記載します。就業した実績がなければ賃金額は0円として記入し、支払った手当があれば漏らさず反映します。ここでの記載が、後述する就業日数や賃金の要件判定に直結します。
休業開始時賃金月額証明書は直近6か月を基に賃金日額を算定
休業開始時賃金月額証明書は、育児休業開始前の直近6か月(賃金支払基礎日数11日以上の完全月6か月)の賃金を基に賃金日額を算定するための様式です。給付は原則として、休業開始前6か月の賃金を180で除した額(休業開始時賃金日額)を基礎に計算されます(出典: ハローワーク「育児休業給付(初回)の支給申請手続」)。証明書には賃金台帳の数値を丁寧に転記し、算定の根拠が賃金台帳・出勤簿と一致しているかを確認します。
【記入例】2回目以降の支給申請書と初回との差分
2回目以降で省ける欄・毎回必ず埋める欄
2回目以降は受給資格確認票と賃金月額証明書が不要になる一方、支給単位期間・就業日数・就業時間・支払われた賃金額は毎回必ず記入します。前回からの続きの支給単位期間を正しく引き継ぎ、期間の抜けや重複が生じないように注意します。初回で確定した被保険者番号や賃金日額はそのまま引き継がれるため、変わるのは各期間の就業実績と賃金という理解が実務では役立ちます。
就業日数10日・就業80時間の判定と減額・不支給
各支給単位期間には就業日数と賃金に関する要件があり、記入した数値がそのまま支給可否の判定に使われます。判定の目安を整理します。

| 判定項目 | 支給される目安 |
|---|---|
| 就業日数 | 支給単位期間ごとに10日以下(10日を超える場合は就業時間80時間以下) |
| 支払われた賃金 | 休業開始時賃金月額の80%未満(80%以上の期間は支給されない) |
| 賃金と給付の合計 | 80%を超えると超過分が減額される |
支給単位期間中に支払われた賃金が休業開始時賃金月額の80%以上あるときは、その期間は支給されません(出典: 厚生労働省「Q&A〜育児休業等給付〜」)。80%未満でも、賃金と給付の合計が80%を超えると超過分が減額されるため、就業実績と賃金の記入はとくに慎重に行います。
添付書類チェックリストと申請期限(2か月サイクルの管理)
初回・2回目以降の添付書類一覧
添付書類は初回と2回目以降で内容が変わります。毎回必要になる賃金台帳・出勤簿は、出勤簿・賃金台帳の回収の仕組みで顧問先から確実に集めておくと申請が滞りません。

| タイミング | 添付書類 |
|---|---|
| 初回 | 休業開始時賃金月額証明書の記載期間分+支給申請書記載の支給単位期間分の賃金台帳・出勤簿 |
| 初回 | 育児を行っている事実が確認できる書類(母子健康手帳の写し等) |
| 初回 | 給付金の振込先が確認できる書類 |
| 2回目以降 | 該当する支給単位期間分の賃金台帳・出勤簿 |
出所: ハローワーク「育児休業給付(初回)の支給申請手続」をもとに社労士HUB(YDAIコンサルティング株式会社)が整理
初回申請期限と2回目以降の指定期間
初回の受給資格確認と(初回)支給申請の提出期限は、育児休業開始日から4か月を経過する日の属する月の末日までです(出典: 厚生労働省「Q&A〜育児休業等給付〜」)。2回目以降は、ハローワークが交付する「育児休業給付次回支給申請日指定通知書」に記載された指定期間内に申請します。指定期間を過ぎると当該分が支給されない場合があるため、通知書の期間を案件ごとに控えておくことが欠かせません。
申請そのものはe-Govや既存の申請ソフトで行い、社労士HUBは各支給単位期間から2か月ごとの申請期限を逆算して自動で通知し、賃金台帳・出勤簿の回収と提出進捗を一元管理します。顧問先の育休案件が増えても、期限の取りこぼしを仕組みで防げます。
e-Gov電子申請での提出と通知書の控え管理
育児休業給付の支給申請は電子申請による届出が可能で、事業主が本人同意のうえ本人記名を省略できる同意書の運用もあります。社会保険労務士による電子申請の代行も可能です(出典: ハローワーク「育児休業給付(初回)の支給申請手続」)。電子申請でも次回支給申請日指定通知書や支給決定の通知は交付されるため、控えを案件に紐づけて保管し、次回の申請期間をすぐ確認できる状態にしておきます。
2025年新設「出生後休業支援給付金」との関係
出生後休業支援給付金の概要と対象
出生後休業支援給付は2025年(令和7年)4月から始まった給付で、育児休業給付金とあわせて押さえておく必要があります。制度の要点を早見表で確認します。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 施行 | 2025年(令和7年)4月〜 |
| 給付率 | 13%(育児休業給付67%と合わせて80%) |
| 最大日数 | 28日間 |
| 主な要件 | 夫婦ともに14日以上の育児休業を取得 |
| 対象期間 | 父=子の出生後8週間以内/母=産後休業後8週間以内 |
| 例外 | 配偶者が専業主婦(夫)・ひとり親等は本人のみの取得でも対象 |
出所: 厚生労働省「2025年4月から出生後休業支援給付制度が始まっています」をもとに社労士HUB(YDAIコンサルティング株式会社)が整理
夫婦ともに14日以上の育児休業を取得すると、最大28日間、給付率13%の出生後休業支援給付金が支給されます。育児休業給付金の67%と合わせて給付率80%となり、育児休業中は申出により社会保険料が免除され育児休業等給付は非課税のため、手取りでは10割相当になります(支給額には一定の上限あり/出典: 厚生労働省「2025年4月から出生後休業支援給付制度が始まっています」)。
育児休業給付金の初回申請とあわせて押さえる実務
出生後休業支援給付金は、勤務先を経由してハローワークへ申請書を提出し、出生時育児休業給付金または育児休業給付金の支給申請と併せて申請します。これらが不支給となった場合は出生後休業支援給付金も支給されません(出典: 厚生労働省「2025年4月から出生後休業支援給付制度が始まっています」)。現行の初回支給申請書は「育児休業給付受給資格確認票・(初回)育児休業給付金/出生後休業支援給付金支給申請書」に統合されているため、初回申請の時点で併給の要件を確認しておくと手戻りを防げます。詳しい要件は出生後休業支援給付金の専用記事で扱います。
よくある質問
育児休業給付金の支給申請書は初回と2回目以降で何が違いますか?
初回は「育児休業給付受給資格確認票・(初回)育児休業給付金/出生後休業支援給付金支給申請書」と「雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書」をセットで提出し、賃金台帳・出勤簿・育児の事実を確認できる書類等を添付します。2回目以降は原則2か月ごとに育児休業給付金支給申請書のみを提出し、各回の就業日数・賃金を記入します(出典: ハローワーク「育児休業給付(初回)の支給申請手続」)。
育児休業給付金の支給申請は2か月ごとに必要ですか?
2回目以降は原則として2支給単位期間(約2か月)分をまとめて申請します。申請期間はハローワークが交付する「育児休業給付次回支給申請日指定通知書」に記載され、その指定期間を過ぎると支給されない場合があるため注意が必要です(出典: 厚生労働省「Q&A〜育児休業等給付〜」)。
育児休業給付金支給申請書の添付書類は何が必要ですか?
初回は休業開始時賃金月額証明書に加え、賃金額と休業期間を確認できる賃金台帳・出勤簿、育児を行っている事実を確認できる書類(母子健康手帳の写し等)、振込先口座の確認書類が必要です。2回目以降は該当する支給単位期間分の賃金台帳・出勤簿が必要になります(出典: ハローワーク「育児休業給付(初回)の支給申請手続」)。
育児休業給付金の給付率はいくらですか?
育児休業開始から通算180日目までは休業開始時賃金日額×支給日数の67%、181日目以降は50%です。加えて2025年4月新設の出生後休業支援給付金の要件を満たすと、最大28日間13%が上乗せされます(出典: 厚生労働省「Q&A〜育児休業等給付〜」「2025年4月から出生後休業支援給付制度が始まっています」)。
育児休業給付金の支給申請はe-Govで電子申請できますか?
できます。事業主はe-Gov電子申請で支給申請書・添付書類を提出でき、社会保険労務士による電子申請の代行も可能です。実務では、申請前の書類回収と2か月ごとの期限管理を社労士HUB等で行い、申請自体はe-Gov(または対応する申請ソフト)と併用する運用が効率的です(出典: ハローワーク「育児休業給付(初回)の支給申請手続」)。
まとめ
育児休業給付金の支給申請書は、初回と2回目以降で提出する様式が異なります。初回は「育児休業給付受給資格確認票・(初回)育児休業給付金/出生後休業支援給付金支給申請書」と休業開始時賃金月額証明書をセットで、育児休業開始日から4か月を経過する日の属する月の末日までに提出します。2回目以降は育児休業給付金支給申請書のみを、原則2か月ごとにハローワークの指定する期間内に提出します。給付率は通算180日目まで67%・181日目以降50%で、2025年4月新設の出生後休業支援給付金の要件を満たせば13%が上乗せされます。社労士事務所にとっては、2か月ごとに繰り返す申請期限を顧問先ごとに取りこぼさない管理が、育休案件を安全に回す鍵になります。
育休給付金の申請を期限逆算で守る
社労士HUBは顧問先・案件・期限・書類の管理に特化したクラウドで、e-Gov電子申請や給与計算そのものは行わず既存ソフトと併用します。2か月ごとの支給申請期限を自動で通知し、賃金台帳・出勤簿の回収状況まで一元管理します。月額¥4,980/名(税込・6名以上¥2,980/名)、初期¥30,000(税込)。
補足: 初回・2回目以降の様式差分と添付書類をまとめた「育児休業給付金 支給申請 チェックリスト」から始められます。
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