カスタマーハラスメント対策義務化への準備|顧問先支援【2026年10月1日施行】
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カスタマーハラスメント対策義務化への準備|顧問先支援【2026年10月1日施行】

2026年8月16日24分で読める

この記事の結論

カスタマーハラスメント対策の義務化は2026年10月1日に施行されるため、社労士事務所は顧問先ごとに方針の明確化・相談体制・対応手順・教育・記録の準備状況を施行前に確認します。(出典: 厚生労働省「令和8年10月1日からハラスメント対策が強化されます!」)

カスタマーハラスメント対策は、令和7年法律第63号として2025年6月11日に公布され、指針は2026年2月26日に公布されました(出典: 厚生労働省「令和7年労働施策総合推進法等の一部改正について」、厚生労働省「令和8年10月1日からハラスメント対策が強化されます!」)。施行日と指針の内容が確定しているため、顧問先支援では現状との差分を具体的な準備作業へ変える段階です。

ただし、方針、相談窓口、対応手順、教育、記録という区分は、社労士事務所が顧問先の準備状況を点検するための運用区分です。法定の措置数を表すものではないため、指針の措置内容を独自に数え直さず、各区分へ対応づけて確認します。

カスタマーハラスメント対策義務化の確認点

施行日・定義・指針の措置内容を一次資料で確認するカスタマーハラスメント対策図
施行日・定義・指針の措置内容を一次資料で確認するカスタマーハラスメント対策図

義務化への準備では、施行日だけでなく、カスタマーハラスメントの定義と指針が求める措置を同時に確認します。対象となる言動を広げたり狭めたりせず、指針の文言と顧問先の実態を照合することが出発点です。

2026年10月1日施行の内容を指針で確認する

カスタマーハラスメント対策の義務化は、2026年10月1日に施行されます(出典: 厚生労働省「令和7年労働施策総合推進法等の一部改正について」、厚生労働省「令和8年10月1日からハラスメント対策が強化されます!」)。改正法は令和7年法律第63号として2025年6月11日に公布され、指針は2026年2月26日に公布されています(出典: 厚生労働省「令和7年労働施策総合推進法等の一部改正について」、厚生労働省「令和8年10月1日からハラスメント対策が強化されます!」)。

職場におけるカスタマーハラスメントとは、次の3要素をすべて満たすものです(出典: 厚生労働省「令和8年10月1日からハラスメント対策が強化されます!」)。

定義の要素確認する内容
顧客等の言動顧客、取引相手、施設利用者など、事業に関係を有する者の言動である
許容範囲を超えた言動業務の性質その他の事情に照らし、社会通念上許容される範囲を超えている
就業環境への影響その言動によって労働者の就業環境が害されている

電話やSNS等のインターネット上で行われるものも含まれます(出典: 厚生労働省「令和8年10月1日からハラスメント対策が強化されます!」)。顧問先の相談記録では、要求の内容、手段や態様、業務への影響を事実として残し、印象だけで定義への該当を決めないようにします。

法令上の要件と運用上の準備項目を分ける

法令上の要件は事業主が講ずべき措置の内容であり、運用上の準備項目は事務所が進捗を確認するための管理軸です。運用区分をそのまま法定の措置名や措置数として説明せず、一次資料と顧問先の証跡を結び付けます。

区分根拠確認対象完了の考え方
法令・指針改正法、指針事業主が講ずべき措置の内容指針の各内容に照らして確認
顧問先点検用の運用区分方針・相談窓口・対応手順・教育・記録準備状況、担当、期限、証跡顧問先ごとの不足を解消
事務所の案件管理顧問先台帳、タスク、回収資料、履歴未着手・作業中・確認済み根拠と確認記録を保存

指針は、毅然とした対応で労働者を保護する方針の明確化と周知・啓発、あらかじめ定めた対処内容の周知、相談窓口の設置と担当者が適切に対応できる体制の整備を求めています。さらに、事実関係の迅速かつ正確な確認、被害者への配慮のための措置、再発防止に向けた措置を求めています(出典: 厚生労働省「令和8年10月1日からハラスメント対策が強化されます!」)。

顧問先の準備状況を5項目で棚卸しする

方針・相談窓口・対応手順・教育・記録を顧問先点検用の運用区分として整理した図
方針・相談窓口・対応手順・教育・記録を顧問先点検用の運用区分として整理した図

ここで扱う5項目は、顧問先の準備を漏れなく確認するための編集上の運用区分であり、法定の措置数ではありません。各項目を指針の措置内容と対応づけ、顧問先ごとに現状、必要作業、担当、期限、証跡を記録します。

方針・相談窓口・対応手順を確認する

方針の確認では、カスタマーハラスメントに毅然と対応し、労働者を保護する旨が明確で、労働者へ周知・啓発されているかを確認します。相談窓口では、窓口の設置だけでなく、担当者が適切に対応できる体制、相談後の連絡先、管理監督者への引継ぎを点検します。

対応手順では、カスタマーハラスメントの内容と、あらかじめ定めた対処内容が労働者へ周知されているかを確認します。労働者を一人で対応させない、管理監督者へ判断を仰ぐ、必要に応じて社内共有や関係機関への連絡を行うなど、顧問先の事業と現場に合う手順へ落とし込みます(出典: 厚生労働省「令和8年10月1日からハラスメント対策が強化されます!」)。

運用区分指針との対応顧問先で確認する証跡状態の例
方針労働者を保護する方針の明確化・周知方針文、周知資料、承認記録未着手・作成中・周知済み
相談窓口窓口設置と担当者が対応できる体制窓口案内、担当表、引継ぎ手順未設置・準備中・運用中
対応手順内容とあらかじめ定めた対処の周知対応手順、連絡網、現場用資料未整備・確認中・周知済み

顧問先への説明は、社労士と顧問先のコミュニケーション改善も参考に、法令上必要な内容、事務所からの提案、顧問先の判断を分けて記録してください。説明日と回答者まで残せば、口頭確認だけで完了した扱いになることを防げます。

教育・記録の実施状況を確認する

教育資料・研修記録・相談受付・事実確認・被害者配慮・再発防止の証跡を追う図
教育資料・研修記録・相談受付・事実確認・被害者配慮・再発防止の証跡を追う図

教育は、方針、カスタマーハラスメントの内容、対処内容、相談方法を労働者が理解し、現場で行動できる状態にするための運用です。社労士事務所のスタッフ採用・育成も参考に、対象者、教材、実施日、欠席者への補完、理解確認を記録します。

記録では、相談受付、事実関係の確認、被害者への配慮、再発防止の実施内容を案件ごとに残します。指針が求めるのは事実関係の迅速かつ正確な確認と必要な措置であるため、様式を埋めるだけで完了にせず、誰が何を確認し、どの対応を行ったかを証跡で確かめます(出典: 厚生労働省「令和8年10月1日からハラスメント対策が強化されます!」)。

教育と記録は、独立した法定措置の総数を示すための名称ではありません。事務所が指針の内容を顧問先の実務へ対応づけ、未実施や証跡不足を発見するための運用区分です。

社労士の顧問先支援を工程化する

指針確認から顧問先のギャップ抽出・タスク化・証跡回収・完了確認までの支援工程
指針確認から顧問先のギャップ抽出・タスク化・証跡回収・完了確認までの支援工程

複数の顧問先を支援するには、指針を送付するだけでなく、現状との差分を担当と期限のある案件へ変換します。法的判断、顧問先の意思決定、資料作成、周知、教育、証跡回収の担当を分けることで、事務所だけが判断を抱え込む状態を避けます。

ギャップを担当・期限付きタスクへ変える

ギャップとは、指針が求める措置内容と顧問先の現状との差です。各顧問先について、確認根拠、不足内容、意思決定者、実務担当、確認者、内部期限を案件へ登録し、単なる「対応中」ではなく次の行動を明確にします。

顧問先支援は、次の工程で進めます。この工程番号は事務所の進め方を示すもので、指針の措置数を表すものではありません。

  1. 改正法、施行日、指針の内容を確認する
  2. 顧問先の方針・相談窓口・対応手順・教育・記録を棚卸しする
  3. 指針とのギャップを担当・期限付きタスクへ変える
  4. 顧問先の意思決定と実施状況を確認する
  5. 証跡を回収し、指針との対応関係を確認する

案件期限の決め方は、社会保険・労働保険の届出期限早見表で扱う法定届出とは異なります。施行日から逆算した事務所内の期限として設定し、変更理由と承認者を記録してください。

規程・周知・研修等の証跡を回収する

証跡回収とは、実施したという回答だけでなく、方針文、窓口案内、対応手順、周知資料、研修記録、事実確認記録などを確認する工程です。書類名を固定して一律に要求せず、指針の措置内容と顧問先の実施方法に対応する資料を決めます。

担当者だけに情報が集中すると、相談時の判断や証跡の所在が分からなくなります。社労士事務所の属人化を解消する方法を参考に、主担当、確認者、代替担当、保存先、更新履歴を共有してください。

証跡に不足があれば、未完了の理由、顧問先への確認事項、次の提出日を案件へ戻します。社労士事務所の経営・組織管理ガイドも活用し、担当者の注意力だけに頼らず、レビューと承認の工程を事務所全体で統一します。

社労士HUBで案件を管理する範囲

顧問先別の進捗・期限・証跡管理と専門家による規程判断を分けた役割図
顧問先別の進捗・期限・証跡管理と専門家による規程判断を分けた役割図

顧問先支援では、準備状況を追う案件管理と、法令・指針に照らした専門的な判断を分けます。システムは確認漏れを見つける情報を整理しますが、規程改定の要否や個別事案の判断を自動で決めるものではありません。

進捗と証跡を管理し規程作成は専門実務として分ける

本サービスで扱うのは、顧問先台帳、案件、担当、期限、必要書類、回収状態、確認履歴です。就業規則や社内規程の作成、法令適合の自動判定、個別相談への法的判断は行わず、専門家と顧問先が行う実務の前後を管理します。

社労士HUBでは、方針・相談窓口・対応手順・教育・記録を顧問先点検用のタスクとして展開し、進捗と証跡を同じ案件で共有できます。運用区分を法定の措置数として扱わず、指針との対応関係は担当者と確認者が判断します。

案件を完了するときは、タスクが閉じていることだけでなく、指針との対応、顧問先の承認、周知・教育の実施、証跡の保存を確認します。制度改正や指針の更新があれば、確認日と根拠資料を更新し、対象顧問先へ再確認の案件を作ります。

よくある質問

カスタマーハラスメント対策は、確定した施行日と指針の内容に基づいて準備します。顧問先へ説明するときは、法令・指針が求める内容と、事務所が進捗を管理する運用区分を混同しないでください。

2026年10月からすべての会社に同じ対策が義務になりますか。

2026年10月1日から施行されます(改正法=令和7年法律第63号・2025年6月11日公布、指針は2026年2月26日公布)。講ずべき措置は指針で定められているため、顧問先ごとに現状とのギャップを確認します。(出典: 厚生労働省「令和7年労働施策総合推進法等の一部改正について」、厚生労働省「令和8年10月1日からハラスメント対策が強化されます!」)

業種や現場によって相談経路、想定する言動、対処手順、必要な証跡は異なります。指針の内容を省略せず、顧問先の事業と実際の相談体制に対応づけて準備してください。

カスハラ対策では就業規則の変更が必須ですか。

規程改定の要否は、既存の規程、指針が求める措置との対応、顧問先の実情を踏まえて専門家が判断します。会社ごとの確認をせず、すべての顧問先で同じ規程変更が必須だとは決めません。

本サービスは就業規則や社内規程を作成せず、規程の内容が法令へ適合するかを自動判定しません。決定した対応を担当・期限付きタスクへ変え、周知資料や承認記録などの証跡を管理します。

事業主はカスタマーハラスメント対策として何を講じる必要がありますか。

指針は、毅然とした対応で労働者を保護する方針の明確化と周知・啓発、あらかじめ定めた対処内容の周知、相談窓口の設置と担当者が適切に対応できる体制の整備、事実関係の迅速かつ正確な確認、被害者への配慮のための措置、再発防止に向けた措置を求めています(出典: 厚生労働省「令和8年10月1日からハラスメント対策が強化されます!」)。顧問先ごとに、指針の区分に沿って実施状況を確認します。

方針・相談窓口・対応手順・教育・記録は、事務所が準備状況を点検するための運用区分であり、法定の措置数ではありません。運用区分だけを満たして完了とせず、指針の各内容との対応と証跡を確認してください。

まとめ|法令確認と顧問先別の実装を分けて進める

カスタマーハラスメント対策は2026年10月1日に施行されるため、改正法と公布済みの指針に沿って準備を進めます(出典: 厚生労働省「令和7年労働施策総合推進法等の一部改正について」、厚生労働省「令和8年10月1日からハラスメント対策が強化されます!」)。定義の3要素と電話・SNS等の対象範囲を確認し、指針が求める措置を顧問先の実態へ対応づけてください(出典: 厚生労働省「令和8年10月1日からハラスメント対策が強化されます!」)。

方針、相談窓口、対応手順、教育、記録は、複数顧問先を点検するための運用区分です。現状とのギャップを担当・期限付きタスクへ変え、顧問先の意思決定、実施、証跡、確認履歴までを案件でつなぐことが施行前の実務になります。


顧問先ごとの準備状況と証跡を、一つの案件で見える化

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