労働保険の年度更新とは|手続きの流れと期限【2026年版】社労士向け
お役立ち情報

労働保険の年度更新とは|手続きの流れと期限【2026年版】社労士向け

2026年6月28日20分で読める

この記事の結論

労働保険の年度更新は、毎年6月1日から7月10日までに前年度の確定保険料を精算し、新年度の概算保険料を申告・納付する手続きです。期限に遅れると政府が額を決定し、追徴金10%が課されることがあります。社労士にとっては年度更新と算定基礎届(7月10日)が同じ7月に集中するため、顧問先別の期限管理を仕組み化することが取りこぼし防止の鍵です。(出典: 厚生労働省「労働保険の年度更新とは」)

社会保険労務士にとって7月は、一年で最も期限が集中する時期です。労働保険の年度更新は全顧問先で一律に発生し、しかも算定基礎届の提出期限と重なります。顧問先を数十社抱える事務所では、Excelやカレンダーだけではどこかでの取りこぼしリスクが高まります。本記事では、2026年の年度更新について、期限・手続きの流れ・遅延時のペナルティ・分割納付までを厚生労働省の一次情報に基づいて整理します。あわせて、複数の顧問先を抱える社労士が年度更新を一括で管理するための実務的な考え方も紹介します。なお申請そのものはe-Govや既存の申請ソフトで行う前提で解説します。

労働保険の年度更新とは|2026年の期限と基本

労働保険の年度更新は、社労士が毎年必ず対応する基本業務です。まずは定義と期限を押さえます。

年度更新の定義と申告・納付期間(6/1〜7/10)

労働保険の年度更新とは、前年度の保険料を精算する「確定保険料」の手続きと、新年度の保険料を見込みで申告・納付する「概算保険料」の手続きを、一度にまとめて行う制度です。申告・納付の期間は毎年6月1日から7月10日まで(土日祝を除く)と定められています(出典: 厚生労働省「労働保険の年度更新とは」)。労災保険と雇用保険を合わせた労働保険料を、賃金総額の実績と見込みに基づいて計算し、申告書を提出して納付します。社労士にとっては、顧問先の賃金データを集約し、期間内に全社分の申告を終える必要がある点が実務上のポイントです。

年度更新の年間タイムライン(6月1日着手〜7月10日締切)
年度更新の年間タイムライン(6月1日着手〜7月10日締切)

2026年の確定日と土日祝の順延に注意

年度更新の納付期間は6月1日から7月10日が原則ですが、7月10日が土曜・日曜・祝日にあたる年は、期限が翌営業日に順延されます。したがって2026年の年度更新を案内する際も、当年の確定した締切日を厚生労働省の一次情報で確認してから顧問先に通知することが重要です。締切を1日単位で誤って伝えると、納付遅延につながりかねません。なお新年度の保険料計算に用いる料率は年度ごとに見直される場合があるため、料率改定の有無もあわせて確認しておくと安全です。

年度更新の進め方|確定保険料・概算保険料の流れ

次に、年度更新の具体的な手続きの流れを確認します。

確定保険料の精算と概算保険料の申告(基本ステップ)

年度更新の手続きフロー(確定保険料の精算→概算保険料の申告→納付)
年度更新の手続きフロー(確定保険料の精算→概算保険料の申告→納付)

年度更新は大きく次の流れで進みます。第一に、前年度に実際に支払った賃金総額を集計し、確定保険料を算定して、すでに納めた概算保険料との差額を精算します。第二に、新年度の賃金見込みから概算保険料を算定し、申告します。第三に、確定保険料の精算額と新年度の概算保険料を合算して納付します(出典: 厚生労働省「労働保険の年度更新とは」)。前年度の概算が実績を上回っていれば充当・還付、下回っていれば追加納付となります。社労士は顧問先ごとに賃金集計の精度を保ちつつ、この一連の計算を期間内に終える段取りが求められます。

申告書の様式・電子申請は既存手段で(社労士HUBは管理特化)

年度更新の申告書は、継続事業用の様式などが用意されており、厚生労働省が記載例を公開しています(出典: 厚生労働省「令和8年度 年度更新申告書の書き方(継続事業用)」)。提出はe-Govの電子申請や、社労夢・オフィスステーションProといった既存の申請ソフトで行うのが一般的です。本記事で紹介する社労士HUBは、これらの申請機能を置き換えるものではありません。申請はe-Govや既存ソフトをそのまま使い、社労士HUBは申請前後の期限・進捗・書類の管理に特化して併用する設計です。電子申請そのものを社労士HUBで行うことはできない点に注意してください。

年度更新が遅れるとどうなる?追徴金と分割納付

期限を守れなかった場合のリスクと、納付額が大きい場合の分割納付を整理します。

遅延時のペナルティ(政府決定+追徴金10%)

期限漏れ実害マトリクス(制度別の遅延リスク)
期限漏れ実害マトリクス(制度別の遅延リスク)

年度更新の手続きが期限に遅れると、政府が保険料・拠出金の額を決定し、さらに追徴金として納付すべき保険料・拠出金の10%が課されることがあります(出典: 厚生労働省「労働保険の年度更新とは」)。これは顧問先にとって直接の金銭的負担であり、社労士の管理責任が問われかねない事態です。期限漏れの実害は制度ごとに性質が異なります。下表のように整理すると、どの期限を落とすと何が起きるかが一目で把握できます。

制度遅延・漏れの内容主な実害
労働保険の年度更新申告・納付の遅延政府決定+追徴金10%(出典: 厚労省)
算定基礎届提出漏れ・報酬の誤り標準報酬月額の過不足
36協定有効期間切れ・未届時間外労働が即時違法・是正対象
助成金計画届・申請の締切超過受給できない

概算保険料40万円以上の分割納付(7/10・10/31・翌1/31)

分割納付の3期スケジュールと要件
分割納付の3期スケジュールと要件

概算保険料が一定額以上になる場合、年3回の分割納付(延納)が認められます。具体的には、概算保険料が40万円以上(労災保険・雇用保険のどちらか一方のみ成立している場合は20万円以上)のときに、第1期7月10日・第2期10月31日・第3期翌年1月31日の3回に分けて納付できます(出典: 厚生労働省「令和8年度 年度更新申告書の書き方(継続事業用)」)。なお第2期・第3期の納期限も、土日祝にあたる場合は翌営業日に順延される点に注意が必要です。社労士は顧問先ごとに分割の可否と各期の納期限を整理し、第2期・第3期の納付忘れを防ぐ仕組みを用意しておくと安心です。

社労士が全顧問先の年度更新を一括管理するコツ

最後に、複数の顧問先を抱える社労士が年度更新を取りこぼさないための運用を整理します。

7月は年度更新と算定基礎届が重なる繁忙ピーク(早見表)

7月の繁忙ピーク早見表(全顧問先一律と顧問先別の分類)
7月の繁忙ピーク早見表(全顧問先一律と顧問先別の分類)

7月が社労士にとって最大の繁忙期になるのは、年度更新(6月1日〜7月10日)と算定基礎届の提出期限(7月10日)が同じ時期に重なるためです(出典: 日本年金機構「令和8年度の算定基礎届のご提出について」)。算定基礎届は7月1日現在の全被保険者について、4月・5月・6月の報酬から標準報酬月額を決める定時決定の手続きです(出典: 日本年金機構「定時決定(算定基礎届)」)。重要なのは、年度更新も算定基礎届も全顧問先で同時に発生する点です。一方、36協定の更新月や助成金の締切は顧問先ごとにバラつきます。下表のように制度を分類すると、7月にどれだけの作業が一斉に立ち上がるかが見えてきます。

分類制度発生タイミング
全顧問先で一律労働保険の年度更新毎年6月1日〜7月10日
全顧問先で一律算定基礎届提出期限7月10日
顧問先ごとに異なる36協定の更新起算日(事業場ごとに任意)
顧問先ごとに異なる助成金の申請コース別の段階締切

顧問先別の期限を自動計算する仕組み(社労士HUBの期限自動アラート)

全顧問先で一律に発生する年度更新や算定は、対応漏れこそ起きにくいものの、件数の多さで処理が逼迫します。一方、36協定のように起算日が事業場ごとに異なる期限は、一律のカレンダーでは管理できず、属人的なメモに頼ると漏れが生じやすくなります。36協定は有効期間を1年とするのが望ましいとされ、1年以外の協定には労働基準監督署が指導文書を交付する運用もあります(出典: 厚生労働省「36協定とは」確かめよう労働条件)。こうした顧問先ごとにバラつく期限は、顧問先マスタに起算日を登録しておき、そこから次回更新月を自動計算する仕組みで取りこぼしを減らせます。

社労士HUBは、顧問先ごとの起算日から年度更新・算定・36協定・助成金などの期限を自動で計算し、多段階のアラートで知らせるクラウド管理ツールです。申請はe-Govや既存ソフトのまま、期限管理だけを追加して併用できます。

よくある質問

労働保険の年度更新の期限はいつですか?

毎年6月1日から7月10日まで(土日祝を除く)です。7月10日が土日祝にあたる年は翌営業日にずれるため、当年の確定日を一次ソースで確認してください。(出典: 厚労省)

年度更新の手続きが遅れるとどうなりますか?

政府が保険料・拠出金の額を決定し、さらに追徴金(納付すべき保険料・拠出金の10%)が課されることがあります。(出典: 厚労省)

労働保険料は分割で納付できますか?

概算保険料が40万円以上(労災・雇用どちらか一方の場合は20万円以上)の場合、年3回の分割納付(第1期7/10・第2期10/31・第3期翌1/31)が認められます。(出典: 厚労省)

年度更新と算定基礎届はなぜ同時期に大変なのですか?

年度更新(6/1〜7/10)と算定基礎届の提出期限(7/10)が7月に重なり、しかも両方とも全顧問先で同時発生するためです。顧問先別の期限管理を仕組み化することで取りこぼしを減らせます。

社労士HUBで年度更新の電子申請はできますか?

いいえ。社労士HUBは申請前後の管理(顧問先・案件・期限・書類)に特化したツールです。電子申請はe-Govや既存の申請ソフトをそのまま併用する設計で、社労士HUBは期限の自動計算・多段通知で取りこぼし防止を担います。(スコープ境界の明示)

まとめ

労働保険の年度更新は、毎年6月1日から7月10日までに確定保険料の精算と概算保険料の申告・納付を行う手続きです。遅延すると追徴金10%のリスクがあり、7月は算定基礎届とも重なって作業が集中します。全顧問先で一律に発生する年度更新と、顧問先ごとに異なる36協定・助成金を切り分け、起算日ベースで期限を管理する仕組みを整えることが、取りこぼし防止の近道です。申請は既存手段のまま、管理だけを強化していきましょう。


7月の期限ラッシュを、仕組みで乗り切る

社労士HUBは顧問先・案件・期限・書類をまとめて管理するクラウドツールです。顧問先別の起算日から期限を自動計算し、多段通知で取りこぼしを減らします。申請はe-Govや既存ソフトのまま併用できます。月額¥2,980/名〜・14日間無料(クレカ不要)。

無料で試す →

初期費用¥30,000、1〜5名は¥4,980/名・6名以上は¥2,980/名。導入実績や順位の表記は行いません。

14日間の無料トライアルをお試しください

顧問先・案件・期限管理から書類回収まで、これ1つで。クレジットカード登録不要、月額2,980円から。

関連記事