平均賃金の計算方法|算定事由・除外期間・最低保障の早見表
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平均賃金の計算方法|算定事由・除外期間・最低保障の早見表

2026年9月13日19分で読める

平均賃金は、原則として算定事由が発生した日以前3か月間の賃金総額を、その期間の総日数で除して算定します。計算式へ数値を入れる前に、算定事由発生日、直前の賃金締切日、除外期間、除外する賃金、勤務形態を確定しなければなりません。日給制、時間給制、出来高払制などでは最低保障額も計算し、原則式の結果と比較します。

この記事では、平均賃金の算定期間と分母・分子、除外判定、最低保障を順に整理します。雇入れ後3か月未満の場合と、法定の除外期間が3か月以上にわたる場合も区別し、条文にない代替計算は補いません。最後に、顧問先から回収する資料と確認者を一つの案件へ結び付ける入力チェック表を示します。

平均賃金とは|使う場面と計算要素の早見表

原則式と算定事由発生日を確認する

労働基準法第12条第1項は、平均賃金を、算定すべき事由の発生日以前3か月間に支払われた賃金総額を、その期間の総日数で除した金額と定義しています。総日数は労働日数ではなく暦日数であり、除外期間がある場合は法定の扱いに従って分母と分子を調整します。算定事由発生日を誤ると、使う締切期間と賃金額が連動してずれます。

計算要素原則確認資料
算定事由発生日用途に応じて確定する休業・退職等の事実資料
算定期間発生日以前3か月間賃金締切日、カレンダー
分子算定期間中の賃金総額賃金台帳、給与明細
分母算定期間の総日数暦日、除外期間の記録
最低保障対象となる賃金形態で比較する雇用契約、勤怠、賃金内訳

賃金締切日がある場合、同条第2項により、算定期間は算定事由発生日の直前の賃金締切日から起算します。発生日だけで機械的に暦をさかのぼらず、顧問先の締切日と対象となる3か月分を先に確定します。発生日、締切日、対象期間を案件の冒頭で固定すると、担当者間の再計算を防げます。

平均賃金の原則式と算定に使う5つの要素
平均賃金の原則式と算定に使う5つの要素

休業手当・解雇予告手当等の用途を分ける

平均賃金は、休業手当、解雇予告手当など複数の制度で用いられますが、算定事由発生日となる事実や必要資料は用途ごとに確認します。休業手当の案件と退職・解雇に関する案件を同じ名称で管理すると、いつの賃金を使った計算か分からなくなります。案件名に用途と算定事由を入れ、発生日の根拠資料を結び付けます。

用途最初に確定する事項回収資料計算記録
休業手当算定事由と対象期間休業記録、賃金台帳、勤怠発生日、締切日、除外判定
解雇予告手当算定事由と対象者通知記録、賃金台帳、勤怠発生日、締切日、最低保障
その他の平均賃金利用根拠となる制度と事実制度に対応する原資料用途、根拠、確認者

用途を分けても計算式の確認順は共通化できます。労務監査サービスの項目設計では賃金領域の確認項目として算定資料を整理し、個別計算は別案件として証跡を残します。結果だけを保存せず、なぜその発生日と対象期間を選んだかを説明できる記録が必要です。

平均賃金を使う用途と算定事由の切り分け
平均賃金を使う用途と算定事由の切り分け

平均賃金を計算する手順

算定期間・総日数・賃金総額を確定する

最初に算定事由発生日を確定し、賃金締切日がある場合は直前の締切日から3か月の算定期間を置きます。雇入れ後3か月に満たない労働者は、労働基準法第12条第6項により、雇入れ後の期間を使います。賃金台帳と勤怠を対象期間でそろえ、期間の総日数と支払われた賃金総額を集計します。

次に、各賃金項目の名称、支給対象期間、支給時期、賃金形態を確認します。社労士の給与計算代行業務フローで扱う給与データの確認工程とつなげ、締切日の異なる資料や訂正前の賃金台帳を混在させません。算定期間、暦日数、賃金総額、参照資料、確認者を計算記録へ残します。

算定期間・総日数・賃金総額を確定する手順
算定期間・総日数・賃金総額を確定する手順

除外期間・除外賃金・最低保障を判定する

同法第12条第3項は、業務上の負傷・疾病による療養休業、産前産後休業、使用者の責めに帰すべき休業、育児・介護休業、試みの使用期間の日数と賃金を除外します。試みの使用期間中に算定事由が発生した場合は、労働基準法施行規則第3条により、その期間を算入します。賃金総額からは、臨時賃金と3か月を超える期間ごとの賃金などを除きます。

労働基準法第12条第1項第1号により、日給制、時間給制、出来高払制などの最低保障は「賃金総額 ÷ 労働日数 × 60%」です。原則式と比較し、下回らない額を採用します。月給部分など一定期間で定める賃金を併給する場合は、同項第2号の合算方法も確認します。

同規則第4条は、法第12条第3項第1号から第4号までの期間が発生日以前3か月以上にわたる場合、または雇入れの日に算定事由が発生した場合、都道府県労働局長の定めるところによるとしています。独自に別期間や別の分母へ置き換えず、事実関係と資料を整理して確認します。

除外期間・除外賃金・最低保障の判定
除外期間・除外賃金・最低保障の判定

顧問先から資料を回収して検算する

賃金台帳・勤怠・雇用形態を案件にひも付ける

次の計算入力チェック表は、算定事由、発生日、賃金締切日、暦日数、除外期間、賃金項目、勤務形態、最低保障判定、確認者を、社労士HUBの顧問先台帳、案件管理、書類回収、対応履歴、カスタム項目へ対応づけた運用設計です。YDAIコンサルティング株式会社が実装済みの管理項目を基に整理したもので、統計、顧客事例、自動計算機能を示すものではありません。社労士HUBは給与計算を行わず、計算案件と根拠資料の共有・進捗管理に使います。

入力チェック項目社労士HUBの実装項目検算内容
算定事由・発生日案件名、カスタム項目用途と発生日の根拠
賃金締切日・算定期間顧問先台帳、カスタム項目直前締切日と3か月の対応
暦日数・除外期間カスタム項目、対応履歴分母から除く日数と理由
賃金項目・賃金総額書類回収、案件記録算入・除外と分子の合計
勤務形態・労働日数書類回収、カスタム項目最低保障の対象と分母
最低保障判定案件ステータス、対応履歴原則式との比較結果
確認者担当者、対応履歴計算日と二次確認者

担当者が入力した後、別の確認者が発生日、期間、分母、分子、除外、最低保障の順で検算します。修正があれば元の値を消すだけでなく、変更理由と再計算日を対応履歴へ残します。計算結果を顧問先へ伝えた日と使用目的も記録し、同じ結果を別用途へ流用しないようにします。

平均賃金の計算案件と根拠資料を、担当者と確認者が同じ画面で追う流れを確認できます。社労士HUBを無料で製品体験し、自事務所の入力チェック表を具体化してください。

社労士HUBで共有する平均賃金の計算入力チェック表
社労士HUBで共有する平均賃金の計算入力チェック表

平均賃金の計算でよくある質問

賞与は賃金総額に含めますか。

名称だけで一律に判断せず、臨時に支払われた賃金、または3か月を超える期間ごとに支払われる賃金に該当するかを支給実態から確認します。該当する賃金は、労働基準法第12条第4項に基づき賃金総額へ算入しません。支給対象期間、支給頻度、賃金台帳上の項目を記録し、通常賃金と混在させないようにします。規程上の名称と実際の支給間隔が違う場合は、支給日と対象期間を並べて判断根拠、確認者、確認日と支給決定資料を残します。

日給制や時給制では最低保障を確認しますか。

労働基準法第12条第1項第1号により、日給制、時間給制、出来高払制などでは最低保障を確認します。賃金総額を算定期間中に労働した日数で除し、その60%を求め、原則式の結果と比較します。月給部分など一定期間によって定める賃金が一部にある場合は、同項第2号の合算方法も確認し、採用した式を記録します。勤務形態と賃金内訳を先に分け、比較した二つの結果、比較日、確認者、採用理由を同じ計算記録へ残します。

法第12条第3項第1号から第4号の期間が3か月以上の場合はどうしますか。

労働基準法施行規則第4条により、平均賃金は都道府県労働局長の定めるところによります。業務上の負傷・疾病による療養休業、産前産後休業、使用者の責めに帰すべき休業、育児・介護休業が算定事由発生日以前3か月以上にわたる場合が対象です。独自に以前の勤務期間を採用したり、日数を置き換えたりせず、期間と賃金の資料をそろえて確認します。照会先、照会日、提示した期間、回答内容も案件に保存します。

賃金締切日がある場合はどこから起算しますか。

賃金締切日がある場合、算定期間は算定事由発生日の直前の賃金締切日から起算します。発生日から単純に暦上の3か月をさかのぼらず、直前締切日を確定して対象となる3か月分の賃金台帳をそろえます。締切日が変更された履歴がある場合は、発生日時点で適用される締切日と対象期間を記録します。給与規程、雇用契約、賃金台帳で締切日の表記が一致するかも担当者と確認し、確認日を残して変更前後を混ぜません。

雇入れ後3か月未満の場合はどうしますか。

雇入れ後3か月に満たない労働者は、労働基準法第12条第6項により、雇入れ後の期間を算定期間にします。ただし、雇入れの日に算定事由が発生した場合は、労働基準法施行規則第4条により都道府県労働局長の定めるところによります。独自に1日分の賃金や予定賃金から代替計算せず、雇入れ日、発生日、賃金資料を整理して確認します。入社時の雇用契約書と最初の賃金台帳を対応させ、実績がある期間を明示します。

まとめ|算定事由から除外判定まで記録する

労働基準法第12条により、平均賃金は原則として算定事由発生日以前3か月の賃金総額を期間の総日数で除し、賃金締切日があれば直前締切日から期間を起算します。法定の除外期間と除外賃金を分母・分子へ反映し、日給制、時間給制、出来高払制などでは60%の最低保障も比較します。発生日、締切日、暦日数、賃金項目、勤務形態、除外理由、採用した式、確認者を一つの案件へ残しましょう。

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